1年単位の変形労働時間制について
平成16年4月1日更新
1年単位の変形労働時間制は、休日の増加による労働者のゆとりの創造、時間外・休日労働の減少による総労働時間の短縮を実現するため、1箇月を超え1年以内の期間を平均して週間当たりの労働時間が40時間を超えないことを条件として業務の繁簡に応じ労働時間を配分することを認める制度です。
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T 労使協定の締結
次の事項すべてを、各事項に関する説明に適合するよう労使協定において定めてください。
- 対象労働者の範囲
法令上、対象労働者の範囲について制限はありませんが、その範囲は明確に定める必要があります。
労働した期間が次の2.の対象期間より短い労働者については、割増賃金の支払いを要する場合があります。(下記Xを参照してください。)
- 対象期間及び起算日
対象期間は、1箇月を超え1年以内の期間に限ります。
対象期間を具体的な期日でなく期間で定める場合に限り、当該期間の起算日も必要です。
- 特定期間
上記2.の対象期間中の特に業務の繁忙な期間を特定期間として定めることができますが、この特定期間は、連続して労働させる日数の限度に関係があります。(下記Uの3.を参照してください。)
なお、対象期間の相当部分を特定期間とすることは法の趣旨に反します。
- 労働日及び労働日ごとの労働時間
労働日及び労働日ごとの労働時間は、上記2.の対象期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えないよう、また、下記Uに示す限度に適合するよう設定しなければなりません。
また、特定した労働日又は労働日ごとの労働時間を任意に変更することはできません。
なお、労働日及び労働日ごとの労働時間は、上記2.の対象期間中のすべての労働日及び労働日ごとの労働時間をあらかじめ労使協定で定める方法のほか、対象期間を区切って定める方法があります(下記Vを参照してください。)。
- 労使協定の有効期間
労使協定そのものの有効期間は上記2.の対象期間より長い期間とする必要がありますが、1年単位の変形労働時間制を適切に運用するためには対象期間と同じ1年程度とすることが望ましいものです。
U 労働日及び労働日ごとの労働時間に関する限度
労働日及び労働日ごとの労働時間に関しては、次のような限度があります。
- 対象期間における労働日数の限度(上記Tの2.の対象期間が3箇月を超える場合に限ります。)
対象期間における労働日数の限度は、1年当たり280日です(対象期間が3箇月を超え1年未満である場合は、次の式により計算した日数(端数切捨て)です。
280日×(対象期間の暦日数÷365)
ただし、次の@及びAのいずれにも該当する場合には、旧協定の対象期間について1年当たりの労働日数から1日を減じた日数又は280日のいずれか少ない日数です(対象期間が3箇月を超え1年未満である場合は、上記と同様に計算した日数です。)。
| @ |
事業場に旧協定(上記Tの2.の対象期間の初日の前1年以内の日を含む3箇月を超える期間を対象期間として定める1年単位の変形労働時間制の労使協定(そのような労使協定が複数ある場合においては直近の労使協定)をいいます。)があるとき。 |
| A |
労働時間を次のいずれかに該当するように定めることとしているとき。
イ 1日の最長労働時間が、旧協定の1日の最長労働時間又は9時間のいずれか長い時間を超える。
ロ 1週間の最長労働時間が、旧協定の1週間の最長労働時間又は48時間のいずれか長い時間を超える。
(例) 対象期間が1年である旧協定が1日の最長労働時間9時間、1週間の最長労働時間48時間、労働日数260日であったところ、今回、対象期間を1年、1日の最長労働時間を10時間とするのであれば、労働日数の限度は259日。 |
- 対象期間における1日及び1週間の労働時間の限度
1日の労働時間の限度は10時間、1週間の労働時間の限度は52時間です。
ただし、上記Tの2.の対象期間が3箇月を超える場合は、次のいずれにも適合しなければなりません。
- 労働時間が48時間を超える週を連続させることができるのは3週以下。
- 対象期間を3箇月ごとに区分した各期間において、労働時間が48時間を超える週は、週の初日で数えて3回以下。
なお、積雪地域において一定の業務に従事する者については、上記1.及び2.の労働時間が48時間を超える週についての制限はありません。
そのほか、隔日勤務のタクシー運転の業務に従事する労働者のうち一定のものについては、1日の労働時間の限度は16時間です。
- 対象期間及び特定期間における連続して労働させる日数の限度
対象期間における連続して労働させる日数の限度は、6日です。 特定期間における連続して労働させる日数の限度は、1週間に1日の休日が確保できる日数です。
V 労働日及び労働日ごとの労働時間の特定の特例
対象期間を1箇月以上の期間ごとに区分して、労働日及び労働日ごとの労働時間を定めることができます。
この場合、
| @ |
対象期間が始まるまでに、労使協定において、具体的な労働日及び労働日ごとの労働時間の代わりに次の事項を定めてください。
イ 最初の期間における労働日及び労働日ごとの労働時間
ロ イの期間以外の各期間における労働日数及び総労働時間 |
| A |
上記@ロの各期間の初日の30日以上前に、当該各期間における労働日及び労働日ごとの労働時間(ただし、上記@ロの労働日数及び総労働時間の範囲内でなければなりません。)を、過半数労働組合又は労働者過半数代表との同意を得て書面で定めてください。 |
W 労働基準監督署長への届出
上記Tの労使協定を締結した場合は、一定の様式(労働基準法施行規則様式第4号)により所轄労働基準監督署長に届け出てください。
X 割増賃金の支払
労働基準法第37条の規定に基づく割増賃金のほか、次の1.の労働者に対しては2.の労働時間についての割増賃金を同法第32条の4の2の規定に基づく割増賃金として支払わなければなりません。
- 対象労働者
1年単位の変形労働時間制の適用を受けて労働した期間(以下「実労働期間」といいます。)が上記Tの2.の対象期間より短い労働者(対象期間の途中で退職した者や採用された者、配置転換された者など)であって、実労働期間を平均して1週間当たり40時間を超えて労働した者。
- 割増賃金の支払を要する労働時間
途中退職者等については当該退職等の時点で、途中採用者等については対象期間の終了時点(当該途中採用者等が対象期間終了前に退職等した場合は当該退職等の時点)で、次のように計算した期間です。
実労働期間
における実
労働時間 |
|
労働基準法第37条の
規定に基づく割増賃金
の支払を要する時間 |
|
|
|
実労働期間の暦日数 |
| − |
− |
40 |
× |
−−−−−−−−− |
|
|
|
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7 |
Y 育児を行う者等に対する配慮
育児を行う者、老人等の介護を行う者、職業訓練又は教育を受ける者その他特別の配慮を要する者については、これらの者が育児等に必要な時間を確保できるような配慮をしなければなりません。
Z その他の注意事項
1年単位の変形労働時間制を採用する場合には、以上のほか、次の事項について注意が必要です。
- 時間外労働の限度時間
時間外労働に関する協定届を締結、届出するに当たり、限度時間が異なります(通常の場合より短くなります。)。
限度時間の詳細を見る
- 年少者がいる場合
年少者(満18歳未満の労働者)については、1日8時間、1週48時間以内の労働時間とする場合に限り、1年単位の変形労働時間制を適用することができます。
1年単位の変形労働時間制に関する協定届の提出に当たり、郵送による場合には、表に返送先住所を書き切手を貼った返信用封筒を同封してください。
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詳しいことは 神奈川労働局 監督課 045−211−7351
または最寄りの 労働基準監督署までおたずねください。
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